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領収書の但し書き「お品代」はNG?正しい表現と例

領収書の但し書き「お品代」はNG?正しい表現と例

領収書の但し書きに「お品代」と書いていいのか、レジの前で迷うことはありますよね。渡したあとで書き直しを頼まれると、その場が止まります。但し書きが何を書く欄なのかを整理し、「お品代」で済ませたときに何が起きるかをまとめます。売ったものごとの表現例、その場で見る確認順、相手へ送る短い文面も並べます。読み終えたら、よく売る品の但し書きの言葉を決め、レジで共有できる状態になります。

「お品代」は禁止表現ではありませんが、何を買ったか伝わりにくいためおすすめしません。文房具代、書籍代、飲食代のように、売ったものの種類が分かる言葉へ置き換えます。

但し書きは「何に対する支払いか」を示す欄で、売ったものの種類を短く書けば役目を果たします。

但し書きが役目を果たしているかどうかは、受け取った側が費用の種類を決められるかで分かれます。「お品代」は禁じられた書き方ではありませんが、受け取った側が何を買ったか判断できず、帳簿のどの費用(勘定科目)に入れるか決められません。文房具代、書籍代、飲食代のように、種類の言葉へ置き換えるだけで足ります。まずは、よく売る品を3つ挙げ、それぞれの但し書きの言葉を書き出してください。

  • 品名を聞く余裕がないときは、文房具代、書籍代、飲食代、消耗品代のように種類だけでも書きます。
  • 渡す前にレジで見る欄は5つあります(確認5欄と呼びます)。売ったものの種類、日付、金額と内訳、宛名、控えへの記録です。
  • 表現の指定を受けたときは、実際に売った品と合う範囲だけ書き換え、合わない記載は明細で代えます。

領収書の但し書きに「お品代」と書くか迷う場面の全体像

領収書の但し書きは何を書く欄なのか

但し書きは、その支払いが何に対するものかを示す欄です。金額や日付は数字で分かりますが、中身は言葉でしか残りません。だから「お品代」だけでは情報が足りない、という話になります。

受け取った側は、渡された領収書を見て自分の帳簿へ振り分けます。文房具なら消耗品費、本なら図書費、菓子なら会議費や接待費といった具合。国税庁の案内では、領収書も日付・金額・取引の内容などの所定の事項がそろえば、消費税の計算に使える請求書として扱われます。取引の内容はその所定の事項の一つです。中身の言葉が空だと、受け取った側の帳簿への振り分けが止まります。

金額欄と但し書き欄で役割が分かれる

金額欄は「いくら払ったか」、但し書きは「何のために払ったか」を担います。役割が違うので、片方が埋まっていても、もう片方の代わりにはなりません。「金額が合っていれば問題ないはず」と考えると、但し書きに「お品代」とだけ書いて渡してしまいます。

同じ3,000円でも、書籍代と飲食代では入る費用の種類が変わります。金額だけ見て処理できる書類にはならない、と考えておくと書き方が決まります。

その場で書き切ると、あとが軽い

但し書きは、渡す前にその場で書き切るのが一番楽です。後から直すとなると、相手に再来店してもらうか、書類を作り直すかのどちらか。レジで一度考えるほうが早く終わります。

混雑して品名を聞く余裕がないときは、買った品のジャンルを短く書きます。種類が分かれば、相手側の処理は前に進みます。「詳しい内訳はレシートをご覧ください」と一言添えると親切です。

文房具代や飲食代など伝わる表現と、お品代や一式など避けたい表現の対比

「お品代」はNGなのか、判断の基準

「お品代」は中身が伝わらないため、受け取る側で止まりやすい書き方です。基準は一つで、実際に売ったものの種類が読み手に伝わるかどうかです。伝わる言葉ならそのまま、伝わらない言葉なら書き換える。領収書とレシートのどちらを渡したかで決める必要はありません。

渡す前にレジで見る欄は5つあります。売ったものの種類、日付、金額と内訳、宛名、控えへの記録の5欄を上から順に見ていくと、その場で書く言葉と残す記録が決まります。

記載の責任範囲も先に決めておきます。渡す側が保証するのは「実際に売ったものと記載が合っている」ところまでで、費用の振り分けは相手側の仕事です。

紙の種類ではなく取引の中身を見る

「領収書だから」「レシートだから」と紙で決めようとすると、売ったものが毎回違うので判断が定まりません。文房具を売ったなら文房具、食事を出したなら飲食、と素直に置き換えます。

種類が混ざったときは、金額の大きい順に2つまで書きます。文房具と書籍なら「文房具代・書籍代」と並べる形。書き切れない品は「他」を付け、内訳はレシートに任せます。

日付は売った日、金額は税込で照らす

レジでよくあるのは、日付印の月を替え忘れ、前の月のまま押してしまう間違い。手書きの用紙でも、前の控えを見ながら書くと同じ抜けが起きます。日付は「売った日」で書く、と決めておくと迷いません。

月末と月初は特に気をつけたい場面です。売った日と書いた日がずれると、相手の締め処理に入りません。金額は税込で書き、レシートの合計と一致しているか目で照らします。

書き直しを頼まれたときの線引き

「但し書きを変えてほしい」と頼まれることもあります。誰がどこまで応じるかを先に決めておくと、レジで止まりません。目安は、実際の販売内容と合う言い換えなら対応、合わないものはお断りする形です。

飲食店で「会議費でお願いします」と頼まれたとします。出したのが食事なら、書けるのは飲食代まで。事実と違う紙を出すほうが、断る手間より後で重くなります。飲食店での但し書きやまとめ発行の迷いは、飲食店の領収書、まとめ発行や但し書きで迷わない実務でも整理しています。

宛名と控えで抜けやすいところ

宛名は「誰が払ったか」、但し書きは「何に払ったか」。会社名の宛名で日用品を買われたときも、書くのは実際の品目です。「上様」(相手の名前を特定しない書き方)を頼まれる場面もあるため、応じるかどうかは先に決めておくと安心です。

手書きの用紙なら、控えに品目、点数、宛名を1行だけ残します。控えが空欄だと、同じ日の別の取引と区別できません。内訳はレシートや明細が補うので、レシートと明細のどちらを渡すかを店で先に決めておきます。

複数回分を1枚にまとめて発行するとき

飲食店や取引の多い店では、複数回分を1枚の領収書にまとめて出してほしい、と頼まれることがあります。このときも書ける言葉は、実際に出した商品やサービスの範囲までです。まとめた期間を「〇月分」と添えると、相手側で対象が分かります。

まとめる場合は、控えに「〇月〇日〜〇月〇日、飲食代、計〇回分」と残します。あとから1回分だけ問い合わせが来ても、どの取引が入っているか答えられます。日付は1回分なら売った日で書きます。複数回分をまとめると売った日が1日に決まらないため、まとめ発行の日付は最終利用日で書きます。相手の締め処理に合わせて発行日で出すよう頼まれた場合だけ例外とし、そのときは控えに「〇月〇日〜〇月〇日分」と対象期間を残してください。

種類・日付・金額と内訳・宛名・控えの順に確認する手順

売ったものごとの但し書き表現例

「お品代」の代わりに何と書くか、手元に一覧があると迷いません。自店で扱うものに近い行を、そのまま使ってください。

売ったもの使いやすい表現避けたい書き方
ペン、ノート、ファイル文房具代、事務用品代お品代
書籍、雑誌書籍代、図書代商品代
食事、コース料理飲食代、御飲食代お品代
菓子、手土産菓子代、贈答品代お品代
洗剤、ゴミ袋、電球消耗品代、日用品代雑費
修理、点検の作業修理代、点検作業代一式
種類が混ざった買い物文房具代他、飲食代他お品代一式

「避けたい書き方」の言葉では、受け取る側が費用の種類を決められず、確認の連絡が戻ります。中身が想像できるかを基準に選ぶと迷いが減ります。

表の「使いやすい表現」にある「御飲食代」のように、「飲食代」へ「御」を付けても内容が伝わる点は変わりません。敬語の有無は相手の指定に合わせて構いません。表の「避けたい書き方」にある「一式」は、単独だと中身が消えるので「事務用品一式」のように品物の名前と組み合わせます。同じ欄の「雑費」も費用の種類の名前なので、売ったものの中身が残りません。

但し書きの書き直しに応じる範囲と、明細で代える場合の判断

コピペで使える文面テンプレート

口頭で聞きにくいとき、後日メールで確かめるときに使える文面を置きます。差し替え箇所は〔 〕にしているので、自店の言葉へ直してお使いください。

件名:領収書の但し書きについてのご確認(〔取引日〕ご来店分)

〔会社名〕〔担当者名〕様

いつもご利用いただきありがとうございます。〔店舗名〕の〔担当者〕です。

〔取引日〕にお渡しした領収書について、但し書きの記載をご確認ください。当日ご購入いただいたのは〔文房具(ペン・ノート)〕で、記載は「〔文房具代〕」としております。

ご購入内容と記載が合っているか、また貴社で必要な表現のご指定があるかをお知らせください。実際の販売内容と合う範囲で書き換え、再発行いたします。

〔店舗名〕/〔担当者〕/〔電話番号〕

確かめたいのは、記載が実際の販売内容と合っているかと、相手側の希望表現の有無です。送る前に見るのは3点。取引日が控えと合っているか、書いた品目が実際の販売内容と同じか、連絡先が最新かどうか。ここがそろうと返信も早く戻ります。

件名:領収書の但し書き記載についてのご返信

〔会社名〕〔担当者名〕様

ご連絡ありがとうございます。〔店舗名〕の〔担当者〕です。

ご希望の「〔会議費〕」につきまして、当日お渡しした商品は〔飲食(ランチコース2名分)〕のため、記載は「〔飲食代〕」としております。

内訳が必要な場合は、明細をあらためてお送りいたします。再発行をご希望の際は、お手元の領収書と引き換えでお渡しします。

〔店舗名〕/〔担当者〕/〔電話番号〕

断る文面は、理由を先に置くと角が立ちません。「できません」で終わらせず、代わりに出せる書類を添えるのがコツ。明細や納品書を提案すると、相手側でも処理が進みます。


迷ったときの確認順

下の表は、レジで見る確認5欄の順番をそろえるための一覧です。売ったものの種類、日付、金額と内訳、宛名、控えの5欄に、レジでの見方と、抜けたときに起きることを足しました。上から順に、埋まっていない欄だけ手を動かします。

順番見る欄判断のしかた抜けたときに起きること
1売ったものの種類文房具、書籍、飲食など種類の言葉で決める「お品代」になり、相手側で確認待ちになる
2日付売った日(まとめ発行は最終利用日)で書く。書いた日と混ぜない相手の締め処理に入らず、再発行になる
3金額と内訳税込金額と、レシートの内訳がそろっているか見る金額の根拠が追えず、問い合わせが戻る
4宛名実際の依頼主の名称を書く。「上様」は自店の方針に従う宛名が空欄で、相手の社内で確認待ちになる
5控えへの記録品目・点数・宛名を1行だけ残す後日の問い合わせに答えられない

あわせて、店として先に決める5つの取り決めを作っておくと、聞かれてから考えなくて済みます。

  • よく売る品3つの但し書きの言葉
  • 宛名は依頼された名称だけにするか、「上様」に応じるか
  • 控えに残す項目は品目・点数・宛名の3つ
  • 書き直しは原本を回収してから新しい1枚を渡す
  • 書き直しを最後に確認する担当者を1人決める

店として先に決める5つの取り決めは、レジの内側に貼るのが手っ取り早い方法です。担当者しか知らない状態だと、その人が休んだ日に止まります。紙1枚で共有できる内容なので、後回しにしなくて済みます。

但し書きの書き直しに応じたときは、控えに「〇月〇日、但し書きを事務用品代へ変更、原本回収済み」の一行を書き添えます。どの言葉からどの言葉へ直したかが残るので、後日聞かれても答えられます。

受け取った領収書の保管方法で迷ったら、経費の領収書、紙原本は捨てていい?電帳法での扱いもあわせてご覧ください。

まとめ

  • 但し書きは、売ったものの種類を短く書くだけで役目を果たします。文房具代、書籍代、飲食代のような形です。
  • 「お品代」は中身が伝わらないため、相手側で確認待ちになりやすい書き方です。
  • 確認5欄は、種類、日付、金額と内訳、宛名、控えの順に見ると抜けにくくなります。
  • 相手の希望には、実際の販売内容と合う範囲で応じ、合わない記載は明細の提示で代えます。
  • 表現の一覧と店の取り決めをレジ周りに貼れば、誰が対応しても同じ言葉が出ます。

自店の書き方は、売ったものの種類が伝わる言葉を決め、種類・日付・金額と内訳・宛名・控えの5欄をレジで見る形にすれば固まります。「お品代」で止まっていた分から置き換えてみてください。

次に確認すること

まずは、よく売れる品を3つ挙げ、それぞれの但し書きの言葉を決めてレジの内側へ貼ってください。決めた言葉は、よく売れる品の順に並べて貼ると迷いません。

そのあとで、直近1か月に発行した領収書の控えを見てみてください。「お品代」や「商品代」で書いたものが何枚あるか数え、置き換える対象を洗い出します。

参考情報


Q&A

この記事はどんな場面で使えばよいですか?

領収書の但し書き「お品代」はNG?正しい表現と例について、実務で判断に迷ったときの確認用として使えます。細かな条件は会社ごとに違うため、記事内の判断軸を自社ルールに合わせて見直してください。

テンプレート化するときに先に見る点は何ですか?

最初に、誰が見ても同じ順番で確認できる項目をそろえます。宛名、日付、対象、金額、担当者、保存先などを固定しておくと、差し戻しや確認待ちを減らしやすくなります。

法律や税務の判断までこの記事だけで足りますか?

この記事は実務整理のための基本解説です。制度の適用可否や税務処理など、判断に迷う部分は公的情報や専門家の確認とあわせて進めてください。

著者

塩野谷 拓

2nd CORE代表。建設会社で7年間、総務・経理を中心とするバックオフィス実務を経験し、2022年に独立。

現在はフリーランスとして、一人社長・個人事業主を中心に、事務・経理代行、バックオフィス業務改善、Web制作を支援しています。現場で培った経験をもとに、実務で役立つバックオフィスの整え方を発信。

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